2025年1月30日 (木)、カナダ バンクーバーのヘリテージホールにて、岩手県庁とともに、岩手県農林水産物の輸出力強化・海外への販路拡大を目的とした【Japanese Wagyu Beef Seminar】を開催し、 弊社では立案・企画・手配・マーケティング・設営・運営すべてを遂行いたしました。
セミナーは、日本産和牛・いわて和牛の魅力・生産者のこだわりを伝える「プレゼンテーション」、岩手県のお肉博士1級 ブッチャー達による「和牛カッティングショー」、「試食会」の3部構成で実施。高級ホテルや高級レストランのマネージャーやシェフ、大手食肉加工会社、小売店など現地の業界関係者 25社52名をお迎えし、日本産の和牛、特にいわて牛の魅力をお伝えできたことを大変嬉しく思います。
プレゼンテーション


まず弊社代表 鈴木美和が「和牛の歴史」「A5とは」「海外産Wagyuと日本産和牛の違い」「和牛の健康ベネフィット」について解説いたしました。 彼らの多くは和牛を取り扱っているものの、その詳細について十分に理解しているわけではないように思います。 セミナーでは、業界関係者でも知らないような情報も多く共有され、参加者にとって有意義な学びの場となったようです。 日本産のものを海外で販売するには、ただ棚に置き売るのではなく、その特徴やこだわり(差別化できるポイント)や背景などを的確に伝えられる語り手の存在は不可欠ですね。

弊社が作成したオリジナルテキストブック 「Japanese Wagyu Beef – Iwate Wagyu Beef -」(全39ページ) も参加者全員にプレゼントしました。内容は「和牛の基本情報」「和牛のグレード」「和牛のトレーサビリティ」「希少部位」「和牛のカット方法」「株式会社いわちく」など、プレゼンテーションを補足できる詳細な情報を掲載。業界関係者でも知らないような内容が多く、参加者の皆様から高評価をいただきました。

また弊社スタッフ榎本より「岩手県の魅力」を黄金の国いわてを皮切りに、自然・文化・人・食それぞれについても説明いたしました。

そして岩手県の食肉加工業者 株式会社いわちくの緒方様にも、カナダの業界関係者の方々に向けて、「いわて牛」「徹底した食品の安全」「生産者と動物への感謝」「従業員の方のこだわりや情熱」について語っていただきました。 海外の消費者は、生産や加工のプロセスに高い関心を持っているため、透明性のある情報をお伝えできたことは非常に有意義だったと思います。 従業員の皆様が心を込めて出荷したいわて牛が、海外の消費者から高く評価されていることを、ぜひ社内で共有していただき、皆様の新たな気づきややりがいに繋がればと思います!


さらに生産者の方々にも「いわて牛の飼料と濃厚飼料」「循環型農業とたい肥」「牛たちとの絆」について語っていただきました。 参加者の皆様からは、カナダでは日本の生産者の話を直接聞ける機会がほとんどなく、大変貴重だったとの感想をいただいております。
和牛カッティングショー
株式会社いわちく 阿部様と小姓堂様にA5いわて牛のカッティングショーにご協力いただきました。



カナダではリブアイ・サーロインなどの主要な部位が人気であり、希少部位まで切って食べるという文化がないので、参加者の方は日本ならではのテクニックを学ぼうと写真や動画を撮影し、興味津々にショーをご覧になられていました。


試食会
A5いわて牛のリブアイを使用し、日本人寿司シェフが手がける肉寿司としゃぶしゃぶを提供しました。参加者の皆様は、いわて牛の美味しさに感動し、初めてお肉を寿司やしゃぶしゃぶスタイルで味わう方も多く、大変興味を持たれていました。いわて牛だけでなく、調理方法についても熱心に質問が寄せられ、日本の食文化とともに、その魅力をお伝えすることもできました。



まとめ
今回の岩手県知事トップセールスでは、カナダでのいわて牛の高い需要を改めて実感することができました。特に、日本産和牛およびいわて牛のセミナーは初の試みでしたが、終了後には多くの参加者から「いわて牛を購入したい」との声をいただき、さらに「次回セミナーがあれば参加したい」という方がすでに30名ほどいるなど、大きな反響がありました。
また、小売店での試食会では、和牛を食べたことがない方や、海外産Wagyuと日本産和牛の違いを理解していない方々にも広くリーチすることができました。その結果、多くの方々がいわて牛の美味しさに感動し、購入につながるなど、販促面でも大きな成果を得られました。
さらに、今回のトップセールスでは「いわて牛の生産者に現地へ来てもらう」という目標も達成されました。生産者の方々が直接、こだわりや想いを伝え、現場でお客様の反応を見ることができたことは、非常に意義のある取り組みとなりました。
一方で、和牛の輸出には依然として大きな課題が残されています。特に、複数の中間業者が介在する日本の流通システムは、価格の高騰や消費者ニーズの多様化への対応の遅れを引き起こしています。実際、現地のバイヤーやセミナー参加者からも「この仕組みを改善できないか」という声が寄せられました。和牛の需要や日本食ブームが高まる今こそ、よりフェアな取引環境を整え、業界全体の発展につながる取り組みが求められています。
今後のトップセールスでも、生産者の方々に現地の販売現場を訪れてもらい、「海外でどのように売られているのか」「お客様の反応はどのようなものか」を直接見ていただきたいと考えています。この経験を通じて、生産者の皆様が新たな学びや気づきを得るとともに、やりがいを感じられる機会を提供できるよう、県からの支援をこれからも続けてくださりますよう心より願っております。

Valuablelink Consulting Inc.は、こだわりの日本産商品や日本文化を、カナダをはじめとする海外の皆様に広める活動を続けていきたいと考えております。日本と世界の架け橋となり、日本の魅力を世界へ!今後ともよろしくお願いいたします。